このエスカパーダが生まれるのはスペインのカタルーニャ州バルセロナ。
この地域は、夏は暑く、冬は温和。1年中太陽に恵まれ乾燥しており、南仏のプロヴァンスに代表される地中海性気候です。

地中海性気候で育ったブドウは、果実味がたっぷりの豊満な味わい。一方、短期間でブドウが成熟をしてしまうので、酸味や渋味（タンニン）が充実する前に収穫をする必要があり、シンプルな味わいのワインになりがちという側面もあります。
ラ・エスカパーダに使われるブドウの畑は、この地域の最高標高（250m）にあります。
標高が高いとその分気温も低くなり、昼夜の気温格差が大きくなるので、風味が濃く、酸味に富んだ複雑性のある味わいに仕上がります。ラ・エスカパーダの魅力は何と言っても「果実味と酸味のバランス」。1年中暖かなこの地域で、これだけキレのある酸味が生まれる理由は、地域で最も高い標高に畑があることが挙げられます。

スパークリングワインの王様と言えば、やはりフランスのシャンパーニュ。シャンパーニュのテロワールの特徴として挙げられるのが、石灰質土壌です。

石灰質土壌からは、酸味とミネラル分の強いブドウが育つため、シャープな切れ味と複雑性をもった格調高いワインが生まれます。

さらに、シャンパーニュでも高い標高の産地からは良質なブドウが取れるので、ワインとしての価値も上がります。
ル・メニル・シュール・オジェ、ヴェルズネイ、アイなどシャンパーニュの特級（グラン・クリュ）と呼ばれる最高傑作を生む地域の標高も、実はほとんどが100～260m前後。

「高い標高」×「石灰質土壌」。ラ・エスカパーダとシャンパーニュ。美味しいスパークリングワインの共通点がここにあります。