カンガリーラ・ロード

カンガリラ ロード ワイナリー KANGARILLA ROAD

私の最もお気に入りのワイナリーのひとつ ロバート・パーカー
カンガリラ ロード ワイナリー

皆さまもご存知の通り、六本木は外国人のお客様が多い場所です。
そんな立地から、これまで
「オーストラリアのシラーズありませんか?」

そんなリクエストをいただくこともしばしば。

オーストラリア・シラーズといえば、フランスのシラーと同じ品種ながら全く異なるキャラクターを持ち、より力強く凝縮した果実味が魅力の赤ワイン。 これが特にアメリカ人のお客様を始め、オーストラリアの方、ヨーロッパのお客様の希望が多いのです。

アデレード市街から南の方へ車で1時間ほど、南極からの寒流が流れ込む湾にも近い、冷涼な場所にカンガリーラ・ロードワイナリーのぶどう畑が広がります。

カンガリーラ・ロード・ワイナリーはケヴィン・オブライアンと妻のヘレンの二人の手によって、1997年に設立されました。
ケヴィンは醸造家として、そして葡萄の研究者として20年以上のキャリアを積んで、自身のワイナリーを作るため、この南オーストラリアへやってきました。

最初は知る人ぞ知るワイナリーとして、「ケヴィンのワイン」と言われていました。 しかし、設立後間もなく、パーカー氏を始め多くの評論家が「マクラーレン・ヴェイルの優れたワイナリー」として紹介したため、問い合わせが多くくるようになります。

「ケヴィン・オブライアン氏のワイナリーにはどうやっていけばいいですか?」
「マクラーレン・ヴェイルからひたすらカンガリーラ・ロードを進めば辿りつけるよ。」

こんなやりとりが増えてきて、いつしかケヴィンのワイナリーは「カンガリーラ・ロード・ワイナリー」 と呼ばれるようになったそうです。
葡萄の木への熱意に比べ、ワイナリー名には無頓着なケヴィン。
「分かりやすくていい」と、これをそのままワイナリー名としたそうです。

ボトルには葡萄の葉がデザインされています。 しかし、並べてみると一つ一つが微妙に異なります。

そう、ボトルにデザインされているのは各葡萄品種それぞれの葉なのです。

研究者としても高名なケヴィン・オブライアンは、自身の味の表現より、まず葡萄の素直な味わいを大切にしたいと考えていました。
しかし、その真摯な取り組みと、マクラーレン・ヴェイルの特殊なテロワールが相乗効果を生み、 (南オーストラリアの中でも一種独特と言われる土壌です)
自然体でエレガント、しかしオーストラリアらしい豊かな果実味と凝縮感のある、飲みごたえのあるワインが生まれます。

ケヴィンはブドウの為に行う手間を惜しみません。
カンガリーラロードワイナリーは、基本的にビオロジック、オーガニック栽培を実施していますが、さらに厳格な農法の一つである、「ビオディナミ」の導入を開始しました。 「現在は一部で実験中。うまく行けば畑全体を変えてゆく」と話しています。

もはや、ワイン造りの一スタイルとして確立した「ビオディナ(ビオダイナミック農法)」誰もが飲みたがる、ドメーヌ・ルロワやフィリップ・パカレなどでも採用されている農法です。 「ビオディナミ」とは農薬や化学肥料を使用しない農法ですが、一般的に無農薬といわれる農法とはかなり異なります。

そこでは、ビオディナミカレンダーと呼ばれるものにしたがい、畑を管理しています。 それは、天候の予測や肥料のみではなく地球と月や太陽の位置関係のエネルギーを利用することで、ブドウの樹そのものの生命力を強めようとするものです。
もともと「テロワール」と呼ばれるその畑の個性を表現したワイン造りをするのが身上というワイン生産者たち。 農薬・化学肥料が一般化し、醸造技術も進歩する一方で それは世界どこでも美味しいワインを作ることができる単調な世界になりつつあるともいえます。 畑の持つ本来のポテンシャルを活かし、 その畑でしかできない個性の表現されたワインを作る。

それこそがビオディナミの目指すところであり、 自然派生産者たちの望む本来のブドウと作り手の関係であります。 地球と月や太陽の位置関係のエネルギーを利用することで、 ブドウの樹そのものの生命力を強めようとするものです。

オーストラリアのシラーズと聞いて、まず思い浮かぶのはバロッサ・ヴァレー。

「ジャミー」と形容される、濃密で甘みのあるスタイルのシラーズは、飲みごたえがあり、バーベキューなどのワイルドな料理ともよくマッチし、日本でもとても人気があります。

しかし、最近そのバロッサから南の地域、マクラーレン・ヴェイルも注目を集めています。
この地域の特徴は、南極大陸から流れてくる海流の影響。 午後になると南極湾から冷えた空気が流れてきて、畑を冷やします。

この寒暖差の影響で、葡萄はゆっくりと熟します。 こうして収穫されるのは、甘みだけでなく、シャープな酸味も持つ果実。

一般に言われる「オーストラリアのシラーズ」とは一線を画した、エレガントな雰囲気も併せ持つワインが造られるようになりました。

今世界では日本食が評判を呼んでいるように、「ライト化」が進んでいると言われています。

素材の魅力を十分引き出す調理、油を抑えた健康的な料理、そんな世界の嗜好に合わせていまオーストラリアでも、このマクラーレンヴェイルが注目を集めています。



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2024年04/11 UP

オーストラリア・サウスオーストラリアでワインを手掛ける「カンガリーラ・ロード・ワイナリー」より醸造家ケヴィン・オブライアンさんと息子さんのチャーリー氏が来日。ワインショップソムリエにてご挨拶させていただきました。

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