ボデガス・サレンタイン
OSADO BODEGAS SALENTEIN
オサド ボデガス・サレンタイン
地球上のすべてのブドウ畑の中で、最も標高の高いところにあるワイン産地の一つ、ウコ・ヴァレー。その中でも、特に標高の高い1100~1700メートルのテロワールは、ユニークな土壌に加え、区画ごとミクロクリマ(微小気候)を持ち、個性的なワインを生み出せるポテンシャルがあります。
このウコ・ヴァレーの可能性を探るため、大胆に、失敗を恐れず果敢に新しいワイン造りに挑んだのが「オサド」というワインシリーズ。
ボデガス・サレンタインのワイン造りにおいて、20年以上ウコ・ヴァレーを探究するための水先案内役として、トライ&エラーを繰り返しながら、完成に至ったユニークなワインがリリースされています。
ラベルに描かれる動物たちは「予期せぬ関係の物語」を感じさせるキャラクターとしてデザインされました。
"Being daring is not about being fearless, or not having second thoughts. Being daring means living without prejudice, being free of any obligations and building your own way of life."
恐れ知らずであることや、決断を思い悩まないことを大胆とは言わない。大胆とは、偏見や先入観にとらわれず、ルールによって縛られることなく、自らの生き方を自身で築くことができることである。
これがオサドシリーズのコンセプトです。
オサド・ホワイト・マルベック
OSADO WHITE MALBEC
マルベック種は濃密な色の赤ワインを生むブドウとして知られ、かつてはマルベック種を使ったフランス・カオール産ワインは「黒ワイン」と呼ばれ高く評価されていました。そのイメージを完全に裏切るのが、このホワイト・マルベックです。
赤い果実(レッドカラント、イチゴ)を思わせる活き活きしたアロマと白い花の繊細なノート。口に含むと、白ワインらしいエレガントな味わい、そして同時にマルベックの力強さとテクスチャーが感じられます。ラベルのキツネと羊は、マルベックの白ワイン、という予想外の組み合わせを示唆しています。
標高1,200メートルに位置するエル・オアシスと名付けられた区画から手摘み収穫されたマルベックを使用して作られた白ワイン。
ブドウは醸造所に運ばれた後にプレスされ、ステンレスタンクで発酵させます。その後澱とともに5ヶ月熟成。
ウコ・ヴァレーのパイオニア
ボデガス・サレンタイン
ボデガス・サレンタインは、ウコ・ヴァレーの代表的なワイナリーであるだけでなく、ボデガ・カテナ・サパータと並び、ワイン&スピリッツ誌において「アルゼンチンのトップワイナリー」に選出された、同国の名門ワイナリーです。
ボデガは標高 1,200 メートルのブドウ畑の中心に位置しています。 49 ヘクタール の畑は、ブドウと共にその土地の在来植物や昆虫、動物といった生態系が保全され、すぐそばにそびえるアンデス山脈と共にボデガの日常的な風景の一部となっています。西の地平線には、標高 6,100 メートルを超える雪に覆われたアンデス山脈が常に視界に入ります。この壮大なボデガは、環境に配慮しつつも、機能性を重視して設計されました。
収穫後のブドウが運び込まれ、醸造、熟成され、出来上がったワインが出荷されていくまで、全ての工程において移動が最小限になるよう設計され、ワインに極力負荷をかけないように設計されています。液体の移動も、ポンプなどの動力を使わず、重力を利用した負荷のない方法で行えるような設計になっており、ワイナリーは地上二階建てと地下セラーという構造になっています。
セラーは 地下9 メートルの位置にあり、温度は年間を通して 12°Cを保ち、湿度は 80% です。この安定した環境で、ワインはフレンチオーク樽で熟成されます。ここには合計 5,000個の樽が 収容されています。黄色の珪岩砂岩、片岩種の緑色の緑泥石、赤色の褐鉄鉱砂岩など、クーヨ地方の天然石が使われており、空気が自然と循環するように設計されているのも特徴です。
サレンタインの醸造家
1999年の設立当初は、世界的に有名な醸造家である、ミシェル・ロラン氏をコンサルタントに迎え、トラピチェで10年に渡って活躍したローレアノ・ゴメス氏がワイン造りを担っていました。
2010年2月1日より、アルゼンチンで最も優れた醸造家の一人と言われるホセ・ガランテ氏が醸造責任者として就任しました。
彼は、カテナ・サパータで34年間醸造責任者を務めた人物で、その名は世界的に知られています。彼の醸造方針は、
「穏やかなワイン製造プロセスと最先端テクノロジーを用いて、ブドウが持つアロマとフレーバーを余すことなくワインに昇華させること」です。
アルゼンチンは、世界で第五位の生産量を誇るワイン大国です。隣国チリと並ぶ優れたワイン産地でありながら、日本への輸入量は未だに10位(2021年度)、輸入量第2位のチリのスティルワイン輸入量40379klに対し、アルゼンチンは1478kl、わずか3.6%しかありません。日本ではまだまだ認知されていないアルゼンチンワインですが、その品質の高さ、サステナブルなワイン生産への取り組みが消費者の支持を集め、アメリカ、イギリス、ブラジルなどワイン消費大国では非常に人気のある産地となっています。
アルゼンチンのワインの歴史は、1551年スペインの植民地政策によって、 ワイン造りに適したブドウ品種であるヴィティス・ヴィニフェラが持ち込まれたのが始まりです。サンティアゴ・デル・エステロに、スペイン人宣教師がブドウの木を運び、栽培を開始しました。栽培地域は徐々に広がってゆき、19世紀中頃には、ヨーロッパからの移民によって、新しい栽培技術、そして多様な品種がもたらされ、ワイン生産量はさらに増加していきました。
アルゼンチンのテロワール
赤ワインなら果実味豊かで力強い味わい、白ワインならフルーティで華やかな香り。凝縮感があって親しみやすい、ニューワールドらしい味わいが特徴です。チリ同様手頃な価格で高品質なワインが生産されていますが、その理由は、ブドウ栽培に適した土地(テロワール)にあります。ワイン産地の7割はアンデス山脈付近のメンドーサに集中しており、この地域は標高が高く(600~1000m)、年間300日以上が晴天で、極度の乾燥、昼夜の寒暖差の大きさの恩恵を受け、優れたブドウが収穫できます。
加えて、その過酷な環境のおかげで病虫害の発生が非常に少ないため、多くの生産者は農薬や除草剤といった科学薬品に頼る必要がありません。一方で雨が少なく常に水不足のリスクをかかえており、灌漑設備は、ブドウ栽培における重要な条件となっています。生産者の誰もが、限られた資源を大切に使うことや、再利用を心掛けることを常に意識しています。
アルゼンチンワインの代表格は「マルベック」種を使った赤ワインです。ポリフェノール豊富で色が濃く、風味豊か。近代的な醸造方法のおかげでタンニンは滑らかで、濃厚なのに飲みやすい味わいが特徴です。世界で牛肉を最も食べる国と言われているアルゼンチンのワインなので、もちろん牛肉には抜群に合う味わいです。
ウコ・ヴァレー
ウコ・ヴァレーは、アルゼンチン北西部に位置し、メンドーサの一部とされていますが、現在はウコ・ヴァレー単体でも認識されるほど注目度が高まっている産地です。西と北にアンデス山脈、東には低い丘が連なります。ウコ・ヴァレーは、90 年代初頭に発見されたアルゼンチンで最も新しいワイン産地の一つです。もともと、川が近くを流れていることから、果物や野菜の栽培が中心だった土地でしたが、ブドウ栽培適地としてのポテンシャルが見いだされ、1992年、ニコラス・カテナ・サパタがブドウ畑を拓きました。
ウコ・ヴァレーは大陸性気候で、アンデス山脈の影響を強く受ける地域です。夏は暑くて長く、冬は厳しい寒さにさらされます。年間平均気温は約 15 °C ですが、昼夜の気温差は大きく、ブドウの糖度と酸度のバランスを維持するのに最適です。一年を通し、ほとんど晴天で雨は僅かです。しかし、アンデス山脈の雪解け水が流れ込む川が付近にあり、ブドウ畑は十分な灌漑設備が施されています。ブドウ畑の標高はおよそ850〜1100メートルに位置し、土壌は主に沖積土、砂、粘土岩で構成されています。水はけが非常に良いので、ブドウの樹は自然と樹勢が抑えられ、収量が落ち、その分凝縮した果実を実らせます。
現在では、ウコ・ヴァレーは世界最高のテロワールの一つと考えられており、そのポテンシャルの高さから、アルゼンチン国内・国外を問わず著名なワイナリーがこぞってこの地に投資をしています。
特にボルドーのワイナリーからの注目度は高く、フランソワ・リュルトン(Francois Lurton)やバロン・ド・ロッチルド(Baron de Rothschild)が既に進出を果たしています。また著名な醸造家であるミシェル・ロラン氏もウコ・ヴァレーの品質に惚れ込み、数多くのワインを手掛けています。多くの優れたワインが登場したことで、ウコ・ヴァレーの知名度は世界中で高まり、その結果、栽培面積は20年の間で約二倍に拡大しています。
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