マノワール・ド・メクス・ジョネ(ゴワショ)
MANOIR DU MEIX JAUNEY (GOICHOT)

ブルゴーニュの中心、ボーヌに拠点を置く「ゴワショ（Goichot）」は、独自のクラフトマンシップと革新精神で知られるワイン生産者です。1947年の創業以来、ボーヌだけでなくシャブリやシャロネーズといったブルゴーニュの主要産地にも進出し、地域の個性豊かなワインを手掛けてきました。年間150万本から200万本ものワインを、わずか4人のメインスタッフで生産するというスケールと効率性は、彼らの職人技と生産プロセスの一貫性を物語っています。ゴワショのワイン造りの流れは、細部に至るまで自社内で行われます。醸造からボトリング、ラベル貼りに至るまですべて自社で管理し、品質と一貫性を確保しています。熟成にはフレンチオーク樽が主に使用されており、ワインの深みと複雑さを引き出しますが、特別なキュヴェにはアメリカンオーク樽も取り入れるなど、常に最適な熟成手法を追求しています。また、シャブリのようにフレッシュさが重要なワインは樽熟成を避け、品種や産地の個性を生かしたアプローチを採用しています。樽を用いる場合、熟成期間は9～15か月にわたるため、ワインに豊かなアロマが醸し出されます。

さらに、ゴワショは発酵と熟成のために58台のステンレススティールタンクを所有し、すべてのタンクに温度管理システムを導入しています。温度管理は自動で行われるものの、マセラシオンなど微妙な温度変化が品質に影響する工程では、スタッフが手動で調整を行い、ワインの発酵状況を丁寧に見守ります。また、たまご型のタンクを使用した発酵方法など実験的な取り組みも積極的に行っており、伝統と革新を巧みに融合させています。ゴワショのワインは、ブルゴーニュの豊かな伝統を引き継ぎつつも、現代的な技術と発想を取り入れることで、世界中の愛好家たちに愛される逸品です。

シャブリといえば、何よりもその清々しいアロマと爽快な味わいが魅力です。グラスに注がれたゴワショのシャブリには、まるでフランスの田園風景を思わせるような香りが広がります。白い花がふわりと香り立ち、次に感じられるのは新鮮な柑橘やりんごのフルーティーなノート。これらのアロマは、まさにシャブリならではのすっきりとした印象を持ち、飲む前から期待感が高まります。
口に含むと、クリスピーな酸味が生き生きとした存在感を発揮します。この酸はワインにエネルギーを与え、飲み手を引き込むような魅力を持っています。さらに、シャブリ特有のミネラル感がしっかりと感じられ、ほのかに塩味を伴うその風味が、まるで海風を思わせる清涼感をもたらし、ミネラルのキリリとしたアクセントが、口中を一気にリフレッシュしてくれます。