シャトー・ラ・モンドット
CHATEAU LA MONDOTTE

シャトー・ラ・モンドットを所有するステファン・フォン・ナイペルグ伯爵の家系は、13世紀からドイツでブドウ栽培をおこなっており、800年のワイン造りの歴史を持つ名門一族です。

1971年にステファン・フォン・ナイペルグ伯爵の父であるジョセフ・ユベール・フォン・ナイペルグ伯爵によって、シャトー・ラ・モンドット、シャトー・カノン・ラ・ガフリエールなどのいくつかのブドウ畑が購入されました。

1983年からステファン・フォン・ナイペルグ伯爵が経営を引き継ぎ、本格的にワイン造りをスタートさせるため、最新の技術を求めて1年間で30か国を飛び回りました。1988年にシャトー・カノン・ラ・ガフリエールではグリーンハーベストを開始し、1989年にはすでに高品質なワイン造りに成功していましたが、シャトー・ラ・モンドットに手をかけることができず、評価はあまり高いものではありませんでした。

そのため、1995年にシャトー・カノン・ラ・ガフリエールとシャトー・ラ・モンドットのブドウ畑を統合させることを考えましたが、INAOの許可がおりなかったため、ここからホ本格的にシャトー・ラ・モンドットの品質改善に取り組み始めます。

最初に掲げた目標は、ブルゴーニュのようなワイン造りでした。まず土壌を綺麗にして完全に自立した有機農法でブドウを栽培し、生産量を減らしました。

また、現在ではフランスはもとより世界を代表する名醸造家の1人、ステファン・ドゥルノンクール氏を、当時はまだ無名だった1996年から醸造責任者として迎え入れ、テロワールの特性を活かしたワイン造りに注力しました。1996年ヴィンテージを1つの区切りとして、シャトー・ラ・モンドットのシャトーを外して、ラ・モンドットとして販売し、最初の成功をおさめます。その後、2000年のヴィンテージでより品質が高まり、2012年にシャトー・ラ・モンドットは、プルミエ・グラン・クリュ・クラッセBに格付けされました。

毎年1000ケース以下の低生産量の希少ワイン

1988年以降から有機栽培がおこなわれており、テロワールの生態系を守るため、自然に近い状態でブドウが栽培され、2014年にオーガニック認証を取得しました。
シャトー・ラ・モンドットのワインの生産量は毎年650～1000ケース以下と非常に少なく抑えられており、１ヘクタールに20ヘクトリットル以下の収穫量から造られ、サン・テミリオンの中でも最も生産量が少ないシャトーの1つです。
ブドウは潰さず、フレンチオーク樽で区画ごとに分けて30℃以下で平均29日間かけて発酵させます。エレガントなバランスのある味わいを保つため、時間をかけてマセレーションをおこない、新しいフレンチオーク樽で、平均18か月間熟成された後にボトリングされます。