ハンガリーのトカイ、ドイツのトロッケンベーンアナウスレーゼと並び 世界3大貴腐ワインの産地ソーテルヌ。 AOPソーテルヌと名乗れるバルザック村の中で、古くからシャトー・クリマンと並び、 地域ナンバーワンシャトーの座を競い合ってきたのがシャトー・クーテです。 共にソーテルヌ一級に格付けされており、評論家たちもどちらのシャトーを上と見るのか、 それぞれの好みで意見が分かれ、甲乙付け難い関係にあります。

シャトー・クーテはボルドーに数あるワインシャトーの中でも、最も歴史の古いものの一つ。 1643年には領主シャルル・ル・ゲランがシャトーを所有していたと言われています。 時は流れ、1977年にシャルル・ル・ゲランはマルセル・バリに領地を譲り渡し、 シャトーの大がかりな再生に取り掛かります。 現在は、息子フィリップとドミニクに引き継がれており、 38.5haの敷地は整備され、栽培方法が見直されています。 さらには、醸造所や発酵タンク、そしてシャトーの建物自体の改修も行われました。

1994年には、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社と クーテの独占販売契約を交わしました。 技術と販売の両面からクーテを世界へ広めるべく努力が続けられています。

ドライマンゴーやドライアプリコットのような芳香があり、 シトラスのマーマレードやハチミツのような味わいがあります。 非常に複雑味を持っているのがこのヴィンテージの特長で、 充分なエイジングポテンシャルを秘めています。

赤ワインが有名な産地ボルドーで、白ワインのみ産出するのがソーテルヌ・バルサック地区。 ガロンヌ川の支流シロン川の地理的影響で霧が発生しやすく、 貴腐菌のついたブドウを育てる条件を備えています。 特にこの地の貴腐ワインは世界3大貴腐ワインと称され、 世界中で愛される、極甘口のデザートワインです。 また、バルサック村のみで産出されたブドウからワインを造るとＡＯＣバルサックを名乗ることもできます。

アイスワインと名並びデザートワインとして知られる極甘口のワインです。 貴腐ワインの中でも世界三大貴腐ワインと称賛されるのが、 ハンガリーのトカイワイン、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ そして、このボルドーソーテルヌになります。 ボトリティス・シネレアと呼ばれる貴腐菌がブドウに付着することにより作られるワインです。 成熟したブドウの実に貴腐菌が付着することにより、 果実内の余計な水分が放出されます。 それにより、ブドウの実の中に糖分が凝縮し、ブドウの実はとても甘くなります。 その実を厳選しワインにすることによりとても甘いデザートワインになるのです。 ヴィンテージや天候による影響を受けやすく、 非常に収穫量が少なくなることから「貴い」ワインとされています。 自然の神秘ともいえるような、天然の甘味をぜひお楽しみください。